仮想通貨の基盤となっている技術“ブロックチェーン”についての記事を、前回お届けいたしました。
そして今回はブロックチェーンとセットでよく見かける単語のひとつ、“スマートコントラクト”についての紹介です。
仮想通貨初心者の方にもわかりやすく、画像付き説明してまいります。
みなさんの参考になれば幸いです^^
スマートコントラクトとは?
“スマートコントラクト(Smart Contract)”は有名な仮想通貨のひとつである、イーサ(ETH)やイーサリアム系の仮想通貨に実装されていて、ブロックチェーンのシステムにおける概念のようなものです。
このプログラムは、契約の生成から承認、そして実行までを、事前に設定されたルールや条件が満たされた時に自動的に行います。
①契約を結ぶために事前に設定された定義をクリア
↓
②イベントが発生
↓
③契約が執行・所有権が移る
上記が流れであり、②と③の工程は自動で行われます。
スマートコントラクトの提唱者
スマートコントラクトという考え方そのものは、情報工学者のニック・サボ氏が1990年代に発表したものです。
その際彼は、自動販売機を例として挙げました。
①自販機で販売されている飲み物の価格を設定
↓
②お金を投入(決済)し、商品を選ぶ
↓
③飲み物(商品)を獲得
「購入者が商品を選びお金を投入する」という事前に設定されていた条件が満たされることで、「自販機が選択された商品を取り出す」というプログラムが自動的に実行にうつされる、と上記のような流れについて提言しました。
スマートコントラクトの特徴
スマートコントラクトでの契約はプログラム言語で構成されており、プログラムに沿って契約や取引が実行されます。
また、そういった取引履歴やプログラム内容はブロックチェーン上に記録されるため、誰でも閲覧が可能です。
それだけでなく、仮想通貨の非中央集権という特性をスマートコントラクトでも受け継いでいるため、サービスを管理する人や仲介者がいなくても、利用者同士での通貨や権利の移動などをプログラムにより自動的に行うことも可能です。
〜スマートコントラクトの特徴・まとめ〜
・プログラムに沿った契約や取引を自動的に実行
・ブロックチェーン上に記録がすべて残り誰でも閲覧可能
・仲介者がいなくても利用者同士で取引可能
スマートコントラクトのメリット
ブロックチェーンでの
スマートコントラクトのメリット
- 信頼性を高める
- 透明性がある
- コストや時間を削減できる
ブロックチェーンでのスマートコントラクトのメリットとしては、大きく上記の3つが挙げられます。
これらのメリットによりブロックチェーンの技術を高可用性にした、さらにわかりやすく言えばとっても有能なものにしたと言っても過言ではありません。
それぞれについて、もう少し詳しく解説していきますね^^
信頼性を高める
これまでの契約や取引においては、間に仲介者がはいることが多々ありました。
しかしスマートコントラクトにおいては、契約や取引におけるルールや条件などが事前に設定されています。
それらが満たされることでプログラムは自動的に実行されるため、仲介者(第三者)による介入は不要となります。
またプログラムにより契約は絶対に実行されるため、仲介者による不正などの心配がありません。
そしてブロックチェーン自体がデータの改ざんといった不正に強いという特徴があります。
それらのこともあり、信頼性をより高めているといえます。
透明性がある
プログラムされているスマートコントラクトの内容や実行されてきた取引記録は、すべてブロックチェーンにて公開されます。
ブロックチェーンは仮想通貨の利用者同士がお互いに監視をするという役割を担っています。
そのためもし不正が行われたとしてもすぐにその異変を察知することができることもあり、透明性が高いといえます。
コストや時間を削減できる
これまでの契約や取引において、間にはいる仲介者には手数料を払う必要があるという場面が多々ありました。
しかしスマートコントラクトであれば仲介者がいないため手数料は不要となってきます。
また、契約や取引を結ぶまでにかかっていた時間の短縮が可能になるという点も大きな特徴です。